化粧品、医薬品、健康食品とECサイト
投稿日:2017年3月22日
カテゴリ:事務所ブログ
百貨店がのきなみ減収、閉店に追い込まれ苦戦する一方で、ECサイトをうまく利用できる企業さんは着実に増収していき、次々と新たな展開を売り出していきます。
ECサイトには「モール型」「自社型」があることは周知のとおりです。それぞれにメリットデメリットがあります。
モール型でよく見る紛争としては、モール側から突然アカウントを停止されたなど、ショップとモール型のトラブルです。モールに出店している店舗を買い受けたのに、在庫がなかったとか、買い受けたとたんにアカウント停止になってしまったなどのトラブルも見受けられます。
自社型はそもそものシステム開発、ウェブ作成の段階からのトラブルが多く見受けられます。「サイトが似ている」「パクリだ」という関係のトラブルも頻繁に生じます。著作権法などに絡む対応が必要となります。
両方とも、ショップの宣伝文句において、景表法、薬事法(薬機法)などが問題となることは言うまでもありません。特に景表法は新制度として課徴金制度が始まりましたので十分な注意が必要です。あらかじめ、自社の広告などをよく調査し、優良誤認表示、有利誤認表示など課徴金の対象となるような表現がないかどうか、チェックしておくことを強くお勧めします。新しい課徴金制度の運用はまだ不明ですが、自主返金の場合の減額、自主申告の場合の減額などが定められており、いざ違反を指摘された場合の動きについてもあらかじめ知識を仕入れ、対策を講じておかれた方がいいでしょう。
ECサイトを使った小売り(国内であれ、越境であれ)は、始めやすく、人手もいらず、そして当たるときは非常に高額の売上が見込める一方で、気づかぬ罠も多いものです。契約書のチェックはもちろんのこと、サイトの運営や表現にも十分に気を付け、成功した後に背後から撃たれることのないようにしていただければと思います。
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